あけましておめでとうございます! 今年も大切なお金について楽しく学べるコンテンツを発信して参りますので、引き続きFROGGYをよろしくお願いいたします。
さて、2018年は戌年です。干支にまつわる相場の格言によれば、「……申酉騒ぐ、戌は笑い、亥固まる、……」とのこと。昨年は約26年ぶりの高値を更新した日経平均株価ですが、今年も引き続き笑って過ごせる良好な相場になるのでしょうか。そんな戌年にあやかり、今回は「戌(いぬ)」にまつわる企業をご紹介します!
12年ぶりに復活した小型犬ロボット・aibo【ソニー】
薄型テレビ「ブラビア」など身近な家電を多く手がける「 ソニー 」ですが、実は12年前まで犬型ロボットを生産していたってご存知ですか。一度は販売を終了しましたが、新しい小型犬ロボット「aibo」を、ちょうど1週間後の1月11日に発売すると発表しました。新生「aibo」はオーナーの呼びかけに応えるだけでなく、ディープラーニング技術を活用し、オーナーが喜んでくれることを健気に学ぶ機能が搭載されています。犬の鳴き声ワンワンワンにちなみ、11月1日午前11時01分に先行予約を開始し、2018年1月11日にサービスを開始するaibo。分単位まで「1(ワン)」にこだわるなんて「犬」に対する並々ならぬ愛情を感じますよね。
足元の業績もとても好調なようです。2018年3月期の営業利益はなんと過去最高の6300億円となる見込み(会社予想)です! 主力のゲームや半導体などの売上が伸びており、これからも良好な業績が期待できる銘柄の1つと言えそうです。
”いぬのきもち”に寄り添う企業【タカラトミー】
リカちゃん人形や、黒ひげ危機一発、トミカなど、昔も今も子どもたちが喜ぶおもちゃを生み出し続ける「 タカラトミー 」。世界中の子どもたちに愛され、いまも1秒に5個のペースでおもちゃが売れているとのことです。そんなタカラトミーも犬に関するおもちゃを販売しています。
同社が作っていたのは、犬の鳴き声で感情を読み取る「バウリンガル」です。2002年に発売し、国内外で30万個を販売しました。ノーベル賞のパロディ版であるイグノーベル賞を受賞するなど話題になり、覚えている方も多いのではないでしょうか。
最近では、愛犬や飼い主さんの健康管理を目的とした犬専用のウェアラブルデバイス「いぬのきもち お散歩Time」を発売しています。首輪にデバイスを付けてお散歩データを取得することにより、適正なお散歩時間を教えてくれたり、飼い主の消費カロリーがわかるようになっています。犬と飼い主のコミュニケーションだけでなく、健康管理も可能にするおもちゃを作るタカラトミー。犬と直接話せるような商品を開発してくれる日も夢ではないかもしれません。
365日年中無休! ペットの命を救う企業【日本動物高度医療センター】
実は人間だけでなく犬や猫にも生活習慣病(肥満やストレスによる疾患)が着実に広がっているのをご存知でしょうか。疾患の増加は高齢化による部分が大きいのですが、町のかかりつけの動物病院では精密な検査や高度な手術ができず、対応できないケースが増えているようです。そんな状況を打破しようと2005年に設立されたのが「 日本動物高度医療センター 」です。
同センターが設立されるまで、そもそも民間の動物向け高度医療施設はありませんでした。高度医療を扱う大学病院はありますが、全国に16ヵ所しかない上、週末や年末年始・夏季休業には対応できていなかったのです。そうしたなか、同センターはなんと365日年中無休! 大切なペットの命に関わることに、いつでも対応してくれる体制が整っていることはありがたいですよね。
高額な手術などを受けやすくするペット保険は普及が進みつつあります。ペット保険先進国である英国並に普及すると仮定すると、これから市場規模が7倍近く伸びることになり、高度医療に対するニーズもまだまだ拡大する余地があります。東京や大阪にもこれから新病院を開業する予定とのことで、業績拡大にも期待が持てそうです。
お客様の声から生まれた「男の子用おしっこオムツ」【ユニ・チャーム】
ベビー用の紙オムツ「ムーニー」など人間向けのケア用品だけではなく、国内のペットフード、ペット用トイレタリー市場でトップシェアを誇る「 ユニ・チャーム 」。そんなユニ・チャームが開発したのが犬の「男の子用おしっこオムツ」です。この商品が開発されるまではオス・メス兼用のオムツしかありませんでした。しかし、性器の位置が違うのでオスだと漏れてしまうという声や、オスならではのマーキングによるオシッコをどうにかしたい、というニーズが実はありました。こうしたお客様の声を製品開発に反映させて商品化した「オス専用のオムツ」は、大好評となりました。
さらに業績も好調です。2017年12月期は再び最高益更新も視野に入れつつあり、なんと16期連続の増配(会社予想)も実現する見込みです! お客様の声にきちんと耳を傾けて製品を開発し、業績好調で株主還元も積極的なユニ・チャーム。ペットを飼っていなくてもぜひとも投資を検討したい企業の1つと言えそうですね。
西洋の味を日本で進化させ、世界で大人気に!【ブルドックソース】
犬の健康にフォーカスしている企業もありますが、犬そのものを会社の顔にしている企業もあります。それが「 ブルドックソース 」です。ブルドックソースの前身である三澤屋商店が創業したのは1902年(明治35年)。当時、日本に輸入されていた西洋のウスターソースは酸味や香辛料が強く、日本人の口に馴染むものではありませんでした。そこで創業者の小島仲三郎は野菜や果実を使い、うま味と甘みを加えた日本人に合うウスターソースを開発しました。これが後の「ブルドックソース」です。
そんな日本オリジナルのソースとして進化してきた同社のソースですが、実は西洋で人気が出始めています。米Amazonのサイトでは、ブルドックのとんかつソースが81%の人から最高ランク(5段階中の5)で評価されている他、訪日する海外旅行客の間でも、とんかつをはじめとした肉料理は人気が高いというアンケート結果が出ています。西洋発祥の味わいから、日本独自のチューニングされたものが海外でも評価されるのは、嬉しいですね。
今回は2018年の干支である戌に関連する企業を見てきました。戌(犬)という身近な動物を切り口に探すだけで、ソニーやユニ・チャームなど大きな企業の意外な一面を知ることができるんです。今年も身近にあるわかりやすい話題をはじめ、ニュースで見かける気になるトレンドなどから、たくさんのワンダフルな企業を紹介していきたいと思いますので、引き続きFROGGYをよろしくお願いいたします!
今回のテーマで取り上げた上場企業
ソニー
タカラトミー
日本動物高度医療センター
ユニ・チャーム
ブルドックソース