第7話「桐谷さん、極貧生活を株主優待だけで切り抜ける」を読む
「期限付き優待券」のおかげでご馳走が食べられるようになった
優待券がいいのは「有効期限があること」なんです。
皆さんが「有効期限なんてないほうがいいに決まってる」と思うのは当然です。私も期限があるのは欠点だと思っていましたが、違ったんです。
ケチな人間でも、節約好きな人間でも、期限付き優待券なら「期限が今日までだから食べに行こう」となって高級な料理も食べますよね?
節約が身についた私でも積極的に外食するし、高級なお店でご馳走も食べられる。映画やテーマパークへも行こうと思うんです。
現金はもったいなくて使えない。でも、優待のおかげでぜいたくができるーー。
お金があってもご馳走を食べることができなかった私にとっては、 ご馳走を食べに行けるようになったこと、これが株主優待をやってよかったなと一番思うことです。
じつは明後日も友人と食事の約束をしているんです。支払いはもちろん優待です。これも優待のいいところで、現金でおごられると相手は借りができたような気持ちになってしまいます。
でも「優待券の期限が近いから一緒に行きましょうよ」と言えば、相手も「なら付き合ってあげようか」と気兼ねすることなく食事が楽しめます。
優待のおかげで、マツコさんと出会えた
そうやっていろんな人との付き合いができたのは、株主優待のおかげですね。
テレビに出るきっかけもそうでした。まだリーマン・ショックが起きる前のことです。インターネットを見ていたら「100円ショップで服を買ってる」なんていう貧乏な子がいました。私も若いころは5食85円のインスタントラーメンで日々を過ごした経験がありましたから、そんな経験を書いてその子に手紙を送ったら会うことになったんですね。
そのときは、食事をご馳走してそのままでしたが10年後、リーマン・ショックで私が貧乏になったころ、その子がセミナーの講師をやっていたんです。
お金はありませんでしたが優待券ならあります。再会を記念して優待券でご馳走したら、彼女が恩返しするかのようにテレビ番組に呼んでくれました。
それをプロデューサーが見たのか、「笑っていいとも!」にも出演することになり、「月曜から夜ふかし」ではマツコ・デラックスさんが面白がってくれて、定期的に出演するようになりました。
「月曜から夜ふかし」ではジェットコースターに乗ったりもしましたね。
妹が「男の人がジェットコースターで気分が悪くなるのは黙ってるからだ、声を出せば気分が悪くならない」なんて言うものですから、それにならってギャ~って女の子みたいに大声を出していたらマツコさんが大笑いしてくれました。