オリンパス176万円。100円つみたてしていたら

あの日、あの時から、100円毎日つみたてしていたら/ 日興フロッギー編集部チチチ

内視鏡をはじめ、さまざまな医療機器でグローバルシェアトップを誇るオリンパス。そんなオリンパスを、世界初のハイビジョン内視鏡システム「イーヴィス ルセラ」を発表した2002年10月17日から、毎日100円ずつつみたて投資をしていたら、いまの評価額は176万円になっています(2022年5月31日始値ベース)。

患者の負担が少ない内視鏡手術

オリンパス 」は世界約40の国と地域で、内視鏡、治療機器、科学の3つの事業を展開しています。特に同社が得意としている分野が「内視鏡」です。

内視鏡とは、細長い管状の医療機器です。先端にはカメラが取り付けられていて、撮影した画像をモニターに映し出して見ながら、検査や治療を行えます。医師が直接見ることで、胃がんや大腸がんなどを早期で発見することが可能となったほか、機器によっては患部を切除することもできます。内視鏡手術は、外科手術のように身体を大きく切る必要がないので傷が小さくてすみ、また患者さんの回復が早い、などのメリットもあります。

最高で178万円

内視鏡での正確な診断や手術には、高画質なカメラが欠かせません。それまで画質が低かったのを、同社が2002年に世界初の「ハイビジョン内視鏡システム」を開発。これにより、きわめて微小な病変でも見逃さず、高い精度での診断が可能となりました。

そんな同社を、世界初のハイビジョン内視鏡システム「イーヴィス ルセラ」を発表した2002年10月17日から、毎日100円つみたてしたら、最高で178万円にまで到達していました。

評価額は最高で371%に!

また、つみたて額に対する評価額は、最高で371%に達しました。

手術機器ニーズ回復で最高益

足元の業績も好調です。近年新型コロナウイルスの影響から、不要不急の検査や手術は控えられていました。しかし、ワクチンの普及や感染の落ち着きなどから世界中で手術の件数が増加。それに伴って同社の内視鏡をはじめとした手術機器へのニーズが回復しました。

その結果、2022年3月期の同社の営業利益は過去最高を更新。足元では5月までの中国におけるロックダウンや半導体不足の影響があるものの、2023年3月期も過去最高益を更新する会社予想となっています。今後の業績にも注目が集まりそうですね。

同社のように、使う現場のニーズに応えて、製品やサービスを改良し続ける企業は、つみたて投資の候補になるかもしれませんね。

本記事は、つみたて投資を解説するものであり、素材として取り上げた銘柄への投資を推奨するものではありません。