オフィス用品通販からカレー専門店まで! 寅年社長の企業

株はテーマで斬れ!/ 日興フロッギー編集部白根ゆたんぽ

あけましておめでとうございます! 今年も「楽しく学び、実践する」投資体験をみなさまにお届けして参ります。引き続き日興フロッギーをよろしくお願いいたします。

「少数精鋭」な寅年社長に注目

今年は寅年です。寅は、動物にあてはめると「虎」になりますが、勇敢なイメージから「決断力と才知」の象徴として、縁起物としても親しまれてきました。

そこで今回は、そんな寅年に生まれた社長と企業に注目してみました。

日本の上場企業は3700社以上ありますが、意外にも寅年生まれの社長は多くなく、少数精鋭の結果となりました……!

オフィス用品通販のパイオニア「アスクル」(50年生まれ 岩田元社長)

オフィス用品の配達サービスを手がける「 アスクル 」は、1950年寅年生まれの岩田彰一郎氏が創業しました。

社名の由来である、商品を「明日届ける」という迅速な配達サービスを他社に先がけて実現し、オフィス用品通販で国内最大手の地位を築いています。

岩田氏が社長を退任した後も「お客様のために進化する」という創業時からの企業理念は受け継がれ、2022年5月期第1四半期は、売上高、利益ともに過去最高を更新しました。

中期経営計画では、2025年5月期に売上高5500億円、営業利益率5%を目指し、商品の取り扱いの拡大やECサイトの強化を進めていくとしています。

お客さまの声や時代の変化に対応しながら、着実に成長する同社に要注目です。

ゲームから社会課題領域まで挑み続ける「ディー・エヌ・エー」(62年生まれ 南場会長)

ディー・エヌ・エー 」の創業者で、現会長の南場智子氏も1962年の寅年生まれです。

南場会長は大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに就職。34歳の若さで同社のコンサルタントの最高職位であるパートナーに就任したのち、独立してディー・エヌ・エーを創業しました。

ディー・エヌ・エーといえば、モバイル端末ゲームの開発をしている会社のイメージがあるかもしれませんが、実際はゲーム事業だけではありません。

プロ野球球団の経営のほかにも、AIを活用した創薬研究、火力発電所やダムの運用効率化予測など、社会課題領域の事業をも展開するユニークな企業へと成長を遂げています。

開放的な組織運営で、新しい事業領域や社会課題に挑み続ける南場会長と同社に、さらなる期待がかかります。

エンタメ界のライフラインを構築「ぴあ」(50年生まれ 矢内社長)

チケット販売最大手の「 ぴあ 」。同社は、1950年生まれの矢内廣氏が、大学在学中に創刊したエンタテインメント情報誌「ぴあ」が始まり。

1974年に株式会社化し、矢内氏が社長に就任した後も、自ら書店開拓を続けるなど、認知度拡大に尽力しました。

その後、1984年4月に日本初のオンラインチケット販売サービス「チケットぴあ」を開始。メディア(=情報誌「ぴあ」)と流通(=チケット販売)にインターネットを加え、ビジネスを拡大していきました。

足元はコロナ禍のイベント開催制限で影響を受けたものの、経費削減やチケット販売の持ち直しで、少しずつ回復の兆しは見えてきています。

2022年には創業50周年を迎える「ぴあ」。今後もエンタテインメントで人々に感動を与え、豊かな社会の形成に貢献する同社を応援したいですね。

東証一部史上最年少社長が奮闘「リブセンス」(86年生まれ 村上社長)

1986年寅年生まれの村上太一氏は、大学在学中に「 リブセンス 」を設立。

社長として、当時25歳の若さで2011年12月に同社を東証マザーズに上場。翌2012年には史上最年少社長として同社は東証一部への上場を果たします

進学や転職、結婚や引っ越しなど、一人ひとりの人生の選択の場に寄り添いたい。そんな思いで立ち上がった「リブセンス」は、成功報酬型のアルバイト求人サイト「マッハバイト」や不動産情報サービス「IESHIL(イエシル)」など、斬新な視点と独自のデータ収集・解析技術で次々とサービスを開始しています。

2021年12月期第3四半期決算では、3四半期連続で前四半期比増収・赤字幅縮小を実現。

黒字化体質への転換に向けて、固定費の削減や事業ポートフォリオの最適化を図るとしています。村上社長と同社の一層の成長に期待がかかります。

夫婦二人三脚で愛されるカレー専門店へ「壱番屋」(50年生まれ 宗次元社長)

宗次德二氏と、1950年生まれの妻の宗次直美氏が創業したカレー専門店「カレーハウス CoCo壱番屋」( 壱番屋 )。

創業のきっかけは、夫婦で経営していた喫茶店で直美氏が作ったカレーが好評だったこと。その人気ぶりを目にして、カレー専門店への転身を決意します。

トッピング、ルーの種類・辛さ・量などを自分好みにカスタマイズできる仕組みが、多くの客から支持を得ます。今では国内外に1400以上もの店舗を展開する世界最大のカレー専門店チェーンに成長しました。

2020年、21年はコロナ禍において時短営業を余儀なくされました。しかし配達サービスのある店舗を増やしたり、テイクアウト専用メニューを提供して、22年2月期第2四半期の弁当売上高は前年同期比11.8%増となりました。

変わらない味と新たな取り組みで成長する同社を、これからも見守っていきたいですね。

寅年生まれ以外にも、大勢ご活躍中の社長が!

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した寅年生まれの社長(元社長)は、いずれもそれぞれの業界で、活躍されていました。もちろん、寅年生まれ以外でもご活躍中の社長は大勢いらっしゃいます。

今年もフロッギーでは、魅力的な社長へ経営思想をおうかがいしたり、企業についてご紹介していきますので、楽しみにしていてください!