億り人が選ぶ「コロナ後に伸びる会社」~V字回復編

リアル投資家列伝・ 億り人アンケート「コロナ後に伸びる会社」/ かぶ1000すぽDAIBOUCHOUwww9945DUKE。響煇 嚆矢白根ゆたんぽ

アフターコロナで伸びそうな会社を3つ教えてください――! 億り人の皆さんにさまざまなテーマで注目する銘柄を聞くアンケート企画の第3弾! 今回は「アフターコロナ」をテーマにお伺いしました。

ワクチン接種が順調に進み、株式市場でもアフターコロナで勝ち組となりそうな銘柄が買われる動きが始まっています。億り人がアフターコロナで注目するのはどんな会社なのか。さすが! と思わずうなってしまう回答が続々と届きました。早速ご紹介していきましょう。

億り人2人から名前が挙がった旅行会社は?

「アフターコロナでいちばんわかりやすいのはコロナ禍で抑制されていた需要の回復が見込める業種。代表格が旅行・観光関連です。ワクチン接種を終えた人がもっともやりたいことのひとつが旅行でしょう」(DUKE。さん)

そう教えてくれたのは独自の「新高値ブレイク投資法」を用いて成長株投資を行うDUKE。さんです。

旅行関連は落ち込みが激しかった分、アフターコロナでのV字回復期待も高まっています。

「過去3年の新高値圏まで上昇しているのが「 エアトリ 」。航空券予約サイトなどを運営する会社です。83.8億円の赤字から一転、今期の会社予想は過去最高益となる見通しで、業績も強い」(DUKE。さん)

7年で資産5億円を達成した響煇嚆矢さんからも同じく、エアトリの名前があがりました。

「エアトリは『変化に対応できる会社』。アメリカへのワクチン接種ツアーを企画したり、PCR検査などの医療サービスを始めたりと、行動が早い。こうした変化への対応力もあって直近2四半期はすでに黒字です。拡充されたサービスと変化に対応する力でエアトリの業績はまだ伸びると思います」(響煇さん)

PCR検査やワクチンと旅行が密接に関与してくるなど、ビフォーコロナの旅行とは変化があるかもと予想している響煇さん。そのため、旅行関連の会社の中でも、「変化に対応できる会社」に注目しているそうです。

「唯一無二」のサービスを提供する旅行関連株

さらに、「唯一無二」もキーワードになると指摘してくれました。唯一無二、どういうことでしょうか?

「抑えられていた旅行需要が爆発すれば、『唯一無二の大規模輸送システム』である新幹線を運営する「 JR東海 」も業績は回復する。新幹線を超える輸送システムの構築は非常に難しい。参入障壁は高く、業績は回復すると思います」(響煇さん)

響煇さんは同じく「唯一無二」という観点から大人気のあの銘柄にも注目しています。

「日本で『唯一無二のテーマパーク』を運営する「 オリエンタルランド 」ですね。ディズニーのテーマパークがあるのは世界でも6都市だけ。2023年には2500億円を投じた新エリアがオープンし、さらなる来客者の増加が見込めます」(響煇さん)

2023年にオープン予定の「ファンタジースプリングス」では『アナと雪の女王』や『塔の上のラプンツェル』、『ピーター・パン』をテーマとしたアトラクションが登場予定。話題となりそうです。

旅行関連なら全部買われるわけではない

超分散投資を行なうDAIBOUCHOUさんが期待するのも観光関連の会社です。

「私が注目するのは「 JALUX 」。空港内の売店運営などを行なうJAL系の商社です。旅行需要回復で業績回復が見込めますが、まだ2019年末の株価を回復しておらず、出遅れ感がある。空港ラウンジのカレーを通販で販売するなど経営努力もしており、財務面の不安は薄いのと見ています」(DAIBOUCHOUさん)

さらに、DAIBOUCHOUさんからはこんな指摘も。

最近の傾向だと、ポータルサイトの運営など固定費が軽く、売上成長に比べて運営コストはそこまで増えないビジネスモデルの会社が好まれ、株価も上がっています」(DAIBOUCHOUさん)

DUKE。さんや響煇嚆矢さんが教えてくれたエアトリもそんな会社のひとつです。

「あとは、航空券予約サイト『スカイチケット』を運営する「 アドベンチャー 」や、旅行商品の比較サイト『トラベルコ』の「 オープンドア 」などもそうですね。アフターコロナでGo To トラベル再開への期待もあるのでしょう」(DAIBOUCHOUさん)

こうした銘柄はどれもコロナ前の株価水準まで戻しています。そんな一方で――。

「同じ旅行関連でも「 共立メンテナンス 」や「 ロイヤルホテル 」「 藤田観光 」などはホテルや観光施設などの固定資産が重く、固定費もかかるためか、コロナ前の株価水準へ戻っていません」(DAIBOUCHOUさん)

旅行関連だからといって全部が買われるわけではありません。業態や利益率による目利きが大切です。

アフターコロナ銘柄を探すなら「中期経営計画」もチェック

旅行へ行く人が減っただけでなく、日本へ来る外国人も激減、インバウンド消費という言葉を聞く機会もめっきり減りました。

「インバウンド消費や高額消費の復活に期待できるのが「 コメ兵HD 」。中期経営計画でも好調な見通しが示されており、株価は過去2年の新高値圏まで上昇してきました。あとは「 BEENOS 」。ここの越境ECプラットフォームは競争力があり、業績も好調。株価は過去6年の新高値まで上昇してきました」(DUKE。さん)

成長株投資を得意とするDUKE。さんからはこんなアドバイスもありました。

(1)3年後の姿(=業績)をイメージしやすく、特に中期経営計画などで数値目標、経営戦略を明示している会社、あるいは(2)コロナ禍で鍛えられたコスト削減力や経営効率化をアフターコロナでも継続でき、かつ利益率を向上させられる会社は有望です」(DUKE。さん)

これからの銘柄選択に役立ちそうな言葉、ありがとうございます!

コロナ禍で孤独を感じ、需要UP?

V字回復期待がかかるのは、観光業だけではありません。

「ウィズコロナの間、孤独に過ごす時間が長くなり、人恋しい思いをした単身者も多かったでしょう。婚活への動機が高まっています。オンラインお見合いもありますが、やはり直接会って話がしたい。そこで街コンのポータルサイト運営大手の「 リンクバル 」です。コロナ禍以前から業績はやや落ち込んでいましたが、そろそろ復活でしょうか」(DAIBOUCHOUさん)

成長株の発掘に定評があるすぽさんの回答にも、リンクバルの名前がありました!

リンクバルは今期も第1、第2四半期とも赤字ですが、もともと原価のかかるビジネスではなく自己資本比率も90%以上と高水準。財務面での不安は感じません。株価はコロナ前の水準に戻っていない。面白い銘柄だと思います」(すぽさん)

アフターコロナは「終盤戦」?!

すぽさんは今回、(1)財務が傷んでいないこと、(2)コロナ後の株価の戻りが遅れていることの2点をポイントに銘柄を選んでくれました。

「郊外型のスポーツクラブ運営を主力にする「 東祥 」。昨期の売上が48.9%のマイナスと大きな影響を受けたのにもかかわらず、もともと高収益だったこともあり、なんとか黒字で着地しました。財務的なダメージはほとんど受けていません。株価はコロナ前の水準に近づきつつありますが、まだ戻りきっていません」(すぽさん)

すぽさんがもう1社、教えてくれたのはカラオケ機器大手の「 第一興商 」です。

「昨期売上は36.2%のマイナス。1976年の創業以来、初の赤字となりました。自己資本比率74.0%(2020年3月末時点)から55.8%まで下がりましたが、財務面での不安はない水準です。株価はコロナ前の水準まで戻っておらず、まだ手が出せる銘柄だと思います」(すぽさん)

カエル先生の一言

自己資本比率は、会社の総資本に対する自己資本の割合を占めるものです。この数値が高いほど財務状況が健全です。はっしゃんさん四季報の達人・渡部清二さんは「30%以上」だと経営の苦しい会社を選んでしまうリスクが低くなると話されています。
ちなみに、基準は「投資目的」によっても変わります。www9945さんは高配当株を探す基準は50%かぶ1000さんは「かぶ1000流・超優良株」を探す基準は90%だそうです。

ここまでアフターコロナで業績や株価のV字回復期待が持てる銘柄を紹介してきましたが、一部のアフターコロナ銘柄は注意が必要だとすぽさんは指摘します。

アフターコロナ銘柄の主な対象である旅行、飲食、イベント関連などの銘柄のなかには、赤字によって財務が傷んでいるのにコロナ前の株価水準へ戻っている会社もあります。そういった銘柄は、『すでに実力以上の株価になっている』という見方もできます」(すぽさん)

隠れアフターコロナ銘柄を探せ!

生活者目線での銘柄選びを得意とするwww9945さんは、どのように見ているのでしょうか?

「ホテル、旅行、飲食、カラオケ、スポーツジムなどはV字回復を織り込んで相場が沸騰していますが、まだ十分に織り込まれてなさそうなのが「 ファンケル 」。ここの化粧品部門はインバウンド消費の影響を強く受けるのですが、「インバウンド消費」の恩恵はまだ市場が織り込んでいないと見ています。中国国内では日本の化粧品ブランドの需要は強いので、インバウンド消費が復活すればかなり好影響があるのではないでしょうか」(www9945さん)

www9945さんらしいV字回復期待銘柄と言えそうですね。

コロナ対策が優先され、不要不急の扱いを受けていて後回しにされていた医療向けセクターも注目。たとえば人工関節などの輸入販社である「 日本エム・ディ・エム 」です。人工関節手術は命に関わらないとして後回しにされがちでしたが、これからは回復してくるはず。パソコン用モニター大手の「 EIZO 」も同様です。コロナ禍で納入できなかった医療向けモニターが今期、利益に乗ってくるのでは」(www9945さん)

www9945さん独自目線によるV字回復シナリオ、面白そうですね。医療系ではDAIBOUCHOUさんからも「 レオクラン 」の名前が挙がりました。

医療系商社で、大規模病院への大型設備投資案件の獲得が強みです。病院はコロナ対応に忙殺され、前向きな設備投資を検討できませんでしたが、徐々に設備投資が進み出しました。すでに業績へと反映されており、営業利益の会社予想は通期で当初3.5億円だったのに第2四半期時点でもう8.5億円。6月には業績予想が上方修正され、5.49億円に上方修正されました。今期売上は上期偏重と会社は告知していますが、今後の発注次第では期待が持てます」(DAIBOUCHOUさん)

株主還元のしっかりした会社が再評価される

資産バリュー株への投資を得意とする、かぶ1000さんも「コロナ禍で抑圧されていたものが発散され旅行やテーマパーク、外食などを中心に一気に需要が増えそう」と見ていますが、別の観点から銘柄を選んでいます。

「ただ、そういった銘柄はすでに株価が上昇しています。個人的には、外部環境がどうであれきちんと利益を出し、株主への還元方針をしっかり示している会社が再評価されていくと思います」(かぶ1000さん)

そこで名前が挙がったのは3つの会社です。

店舗休業などにより業績が落ち込んだ「 良品計画 」ですが、今期は過去最高益予想。特に食品を中心に売上が伸びており、今後の伸びも期待できそう。アフターコロナで個人消費が伸びればクレジットカードの利用額も増えて、株価が割安な「 クレディセゾン 」が再評価される可能性も」(かぶ1000さん)

クレディセゾンのPERは5.8倍、PBRも0.40倍と割安とされる水準にあります。

環境配慮型製品が注目されるなか、リサイクルやESG(環境・社会・企業統治)へ積極的に取り組んでいるのが「 フジシールインターナショナル 」。新型コロナ対策として抗菌・抗ウイルスのラベルを使用するなどさまざまなニーズに対応する商品の開発に取り組んでいます。業績も今期過去最高益更新予想と好調です」(かぶ1000さん)

フジシールはペットボトルなどに貼られる熱収縮性ラベルで国内シェア6割以上の最大手。ESGへの取り組みも先進的だったとは、かぶ1000さんの情報力、さすがですね。

さて、ここまでコロナ禍からのV字回復とともに今後の成長が期待できる銘柄を中心に紹介してきました。コロナ以前の業績へと回復するだけでなく、さらにプラスアルファの成長が期待できる銘柄はたくさんありそうですね。

ただ、そのときには注意点が。

「投資するなら経営破綻や増資のリスクがない会社がおすすめ。財務や業績をチェックして、できれば赤字が限定的で今期は黒字転換が見込まれる会社を選びましょう」(DAIBOUCHOUさん)

コロナ禍で傷んだ財務を補強するため増資を計画する会社も増えています。増資が発表されると株価が下がることもあるので気をつけたほうがよさそう。

億り人のアドバイスをもとに自分好みの会社、ぜひ見つけてください!

さて、今回は「V字回復」をキーワードに銘柄を紹介してきましたが、次回は異なる視点から紹介していきます。億り人の目のつけどころの多彩さには驚かされますね。皆さんの投資の参考になる銘柄、次回も盛りだくさんでご紹介していきます!

・藤田観光(9722)は記事執筆時点で、証券金融会社の注意喚起銘柄に指定されています。