銘柄がどれだけ売買されたかを表す「売買代金」。実はその売買代金の変化に着目すれば、大きなお金の動きをいち早く察知することができ、その後の株価上昇の波に乗れる可能性があります。そこで今回は、売買代金が急増している銘柄を日興フロッギーで探す方法をご紹介します。
売買代金ってなに?
「売買代金」とは、株式市場で売買が成立した金額の合計額のことを言います。似たものに「売買高」があります。
売買代金が「売買が成立した金額」を指すのに対し、売買高は「売買が成立した株数」の合計を表します。どちらも株価の先行きを占う指標として使われますが、売買代金はマーケットにおけるお金の動きを表すので、相場全体のムードなどを判断するためにも使われます。
代金急増は「トレンドの転換サイン」の可能性
売買代金が変化するとき、とりわけ急増する場面では、主に以下のようなケースが考えられます。
・決算発表で、投資家が想定した業績を大きく上回った/下回ったとき
・大口投資家の資金が動いたとき
・株価指数の組み入れ/除外によって、リバランス(持ち高の調整)が発生したとき
こうした局面では、銘柄に対するマーケットの評価が大幅に変わる可能性を秘めています。
そのため、内容によっては過去の株価トレンドが大きく変化する「トレンドの転換サイン」になる可能性が高いと言えるでしょう。また、このサインは「買い」にも「売り」にも使えます。そのため、初心者の方もウォッチしておきたいサインの1つと言えます。
もみあい後の「代金急増+株価上昇」に注目!
特に注目したいのは株価がそれまで横ばい傾向で、もみ合っている期間が長い銘柄が、売買代金を伴って上昇した時です。こうしたもみ合い相場からの脱却時は、上昇トレンドに転じる可能性を秘めています。
ケース①アサックス
過去事例からまずご紹介するのが、独立系の不動産担保ローン専門会社の「 アサックス 」。2012年途中まで株価は横ばい推移でしたが、2012年末のアベノミクス期待などをきっかけに株価は上昇。売買代金を伴って2013年春まで大きく上昇しました。
同社の場合、2013年4月に利益確定売りが膨らんだところで株価はいったん頭打ちとなりました。つまり、株価上昇の始まりでも、株価下落の始まりでも売買代金の急増が1つのシグナルとなっていたことがわかります。
ケース②三菱商事
記憶に新しい事例では「 三菱商事 」なども挙げられます。
同社の場合は株価が完全に横ばいというわけではありませんでしたが、コロナ禍において底値圏で株価の方向感が定まっていませんでした。
そうした中、2020年8月30日にウォーレン・バフェット氏が日本の5大商社に投資していることを発表しました。売買代金はそれまで1日100億円前後で推移していましたが、8月31日はなんと628億円に膨張。バフェット氏の発表は大きなポジティブサプライズだったことがうかがえます。その後、一時株価が弱含む場面もありましたが、約半年で4割も株価が上昇しました。
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