人生100年時代の資産設計を見すえ、15年来のロングセラーが全面改訂。世に6000本近くある投資信託の中から「あなたが買うべき投資信託」をチョイスした心強い一冊です。
投信で「どれを選んだらいいのかわからない!」を解決する本
本書は初心者であればあるほど、ありがたみの増す本だと思います。特に「投資信託をやってみたいけど、何をどうすればいいのかわからない!」という方。
「積立・分散・長期投資はなぜお得か」といった入門的なところからスタートし、「スマホで投資信託を買う方法(もちろん、スマホでなくてもOK)」や「買うべき投資信託はどれか?」まで懇切丁寧に解説してくれます。
多くの読者は「買うべき投資信託」を先に読みたくもなるでしょうが、そこはあわてずに。本書は「運用目標を明確にすることがいかに大切か」を知る本でもありますから。
というのも、「どのくらいの期間で、どのくらい資産を増やしたいか?」により、ベストな投資信託は変わってきます。運用目標が定まれば利回り(年率3%のリターンとかよく聞くアレです)が定まり、資産配分のバランス(国内の債券を多く買うのか、新興国の株式を多く買うのか等々)も定まってくる。
正しい投資信託選びとはかなりロジカルです。本書を順に読み込んでいけば「人生100年時代の資産設計」も見えてくる構成になっています。
さて、著者オススメの「買うべき投資信託」ですが、インデックスファンドを中心に「信託報酬率が低い」「純資産規模は10億円以上」「償還(運用が終わること)期間が無期限である」等々で絞り込まれたもの。ここから自分の運用目標に沿って、先進国株式型を中心にしたり、新興国株式型を少し足したりと複数の投資信託でポートフォリオ(組み合わせ)を作っていくことになります。
「え? 1本ですまないの?」、そう思ったあなたもいるでしょうが、面倒くさがり屋さんのために1本で完結できる「バランス型ファンド」も紹介されていますよ。
購入後の資産配分のリバランス(配分比率を戻すこと)や投資信託を売却する際のポイント(一気に売却ではなく「ちょっとずつ」が良いらしい)にも触れられており、長く使える内容になっています。