丑年は「一歩ずつ進化」する年!? デジタル化で暮らしを便利にする企業

株はテーマで斬れ!/ 日興フロッギー編集部白根ゆたんぽ

あけましておめでとうございます! 今年も「楽しく学び、実践する」投資体験をみなさまにお届けして参ります。引き続き日興フロッギーをよろしくお願いいたします。

デジタル化が「一歩一歩進む」丑年

今年は丑年です。牛は、古くから物の運搬や農作業などで人々を助けてくれる存在で、勤勉によく働く姿から「誠実さ」の象徴とされてきました。そのため、丑年は先を急がず、一歩一歩着実に物事を進めることが大切な年だと言われています。

コロナ禍で一気に進んだものといえば「デジタル化」です。2021年はそのデジタル化による恩恵が1つ1つ暮らしに浸透していく年になりそうですね。菅政権も今年9月にデジタル庁を開設する政策を掲げており、追い風にも期待したいところです。そこで今回は、デジタル化で私たちの暮らしを便利にしてくれる企業をご紹介します!

電子契約で日本のハンコ文化を変える【GMOグローバルサインHD】

コロナ禍で出社できない人が増えた結果、どこでも手続きができる、電子契約サービスのニーズが一気に高まりました。しかし、長年の慣習である紙やハンコを使った手続きを変えるには勇気がいりますよね。

そこで「 GMOグローバルサインHD 」は、こうした日本企業の抱える不安を払拭するべく、改ざんしやすいとされる電子契約での電子文書が紙文書と同等の法的効果をもたらす仕組みを開発。国内シェアNo.1の認証局と直接連携した安全性の高い電子契約サービスの提供をスタートしました。政府機関や大手企業で導入が進み、昨年11月時点のアカウント数は7万件を突破し、前年同期比16倍となりました!

ちなみに電子契約サービスの市場規模は、2023年にかけて現在の約2倍を見込んでおり、今後さらに普及していく段階と言えるでしょう。導入する企業が増え、よりスマートに、安全に仕事が進んでいくことを期待したいですね。

マイナンバーの入力時間を9割削減!【NTTデータ】

私たちの暮らしで身近なデジタル化といえば、マイナンバーカード。今年の春からはマイナンバーカードが健康保険証の代わりになる予定で、少しずつ利便性も上がってきています。一方、個人情報の取り扱いは厳重に行わなければならず、手続きや管理を担う自治体の高い負荷が課題でした。

NTTデータ 」は、もともと自治体向けに、手書きの申請書類の画像をテキストデータに自動変換できるサービスを提供していました。そこに新たにマイナンバー帳票の取扱い機能が追加されました。これによりふるさと納税や確定申告などの紙申請書の入力業務が90%自動化できると期待されています! 昨年11月のリリース以降、多くの自治体から問い合わせを受けていて、今年度中のシェアNo.1を目指して導入を進めています。

店舗オーナーの救世主! 低コスト&高機能レジを展開する【スマレジ】

ふだん買い物や食事をする街のお店でも、デジタル化は進んでいます。これまで中小規模の店舗では、費用の問題もあり、高度な機能を持つレジの導入はあまり進んでいませんでした。とはいえコロナ下では、密を避け、最小限の人数で効率の良い経営も必要……。そこで店舗オーナーの救世主となっているのが、「 スマレジ 」の手がけるスマホを使ったPOSレジ「スマレジ」です。

「スマレジ」はアプリを用いたPOSシステムで、多様なキャッシュレス決済に対応。基本のレジ機能に加え、リアルタイムの売上分析や在庫管理など、店舗運営の効率化にも貢献します。iPadやiPhoneにシステムをインストールするだけで使えるため、従来のレジに比べて導入コストが下がりました。

現在はアパレルや飲食店が中心ですが、人手が足りていない医療系や調剤薬局等への導入が進んでいて、今後はより幅広い業種で普及しそうです。

オンラインライブでリアルを超える臨場感を演出!【サイバーエージェント】

昨年はオリンピックの延期をはじめ、Jリーグなどのスポーツ観戦やコンサートが相次いで中止となりました。こうしたイベントは、会場で緊張感や一体感が味わえるのが醍醐味でもあり、「代わりにオンライン上で開催しても、盛り上がりに欠けるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、「 サイバーエージェント 」の手がける「ABEMA PPV ONLINE LIVE」は一味ちがいます。日本初の「バーチャル撮影システム」を採用し、オンラインでもリアルさながらの臨場感を演出しました。さらに、自分の見たいアーティストや選手のアングルが選択できたり、ファン同士でつながり、盛り上がれるコメント機能などもあり、もはやリアルイベントを超える魅力まであります。

オンラインなら会場の規模に左右されないので、ライブチケットの抽選に落ちた! なんてことも少なくなるかもしれませんね。

「教育のデジタル化」で忙しい先生をサポート【チエル】

これまでも、学校のICT環境整備は少しずつ進んでいました。しかし肝心のICT機器の活用方法は現場の裁量にゆだねられるケースも多く、日々忙しい先生方にとって、さらに時間を割くことは容易ではありませんでした。そんな中起きたコロナショックでの一斉休校。残念ながら、オンライン授業を行う環境はほとんど整っていませんでした。

こうした学校現場の課題を解決してくれるのが、オンライン学習支援システムを提供する会社「 チエル 」です。同社の手がけるeラーニング教材作成ソフト「グレクサ」は、選択問題を1問あたり3秒で作成できるほど、シンプルで簡単な操作性が特徴。販売も大きく伸び、4~6月期の売上高は前年同期比の2.4倍となりました! 今後は現場の導入支援も強化するとしており、先生方の心強い味方になってくれそうです。

相場の格言に「国策に売りなし」という言葉があります。国が行おうとしている政策によって追い風を受ける企業の株は、売ってはいけない(買うべし)という意味です。コロナショックで日本のデジタル化の遅れが浮き彫りになった以上、政府はこれまで以上にデジタル化に取り組む企業の支援に力を入れていくと思われます。今年は、デジタル化で私たちの暮らしを便利にしてくれる企業に注目してみてはいかがでしょうか。

※GMOグローバルサインHD(3788)は記事執筆時点で、日本証券金融の注意喚起銘柄に指定されています。