コロナショックに投資家はどう立ち向かうか 藤野英人さん

カエル先生の株式相場プレイバック/ 藤野 英人

株価暴落を受けて、緊急アンケートを実施! レオス・キャピタルワークスの藤野英人さんに、暴落時に考えておきたい投資家としての心構えを伺いました。次の上昇相場に向けて、達人たちのアドバイスをチェックしておきましょう。

カエル先生の一言

今回ご回答いただいた方々は以下の通りです。ご協力ありがとうございました。
レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役社長 藤野英人さん
複眼経済塾株式会社 代表取締役・塾長 渡部清二さん
株式会社マイエフピー 代表取締役 横山光昭さん
チャートの専門家 小泉秀希さん

質問内容
①今回のような暴落時の心構え
②何がきっかけで、株価は上昇し始めると思うか
③投資初心者に向けたメッセージ

ひふみ投信のファンドマネージャー 藤野英人さん
「シンプルな理由を持てば、投資は『勝つか学ぶか』になる」

①今回のような暴落時の心構え

株価が上がったり下がったりすることは、人間が呼吸をするのと同じで自然なことです。

市場も大きくくしゃみをしたり大きなセキをすることもあります。それがマーケットの暴落です。

マーケットの暴落も自然なことと受け止めて、まずは落ちつくことが大事です。パニックになって売り買いをすることを避けるだけで、生涯の投資のパフォーマンスが上がります。なぜならば、パニックの売り買いというのは、誰かの儲けになってしまうからです。

状況を把握して何が起きているのかを把握し、それから売り買いを開始しても遅くはありません。ケースバイケースですが、多くの場合で売りが遅すぎる場合が多く、買いは早すぎる場合が多いです。売りたいときは「遅すぎないか」、買いたいときは「早すぎないか」を自問自答したほうがよいです。もし明確な答えがない場合は、おおむね、何もしないほうがましです。

②何がきっかけで株価は上昇し始めると思うか

残念ながら株価の本格的な上昇局面を当てることは、きわめて難しいです。PERやPBRなどの伝統的な指標で明らかに割安であるというところまで下がれば、そのあとさらに下を掘って痛手を負うこともあるものの、長期的には報われることが多いように思います。

③投資初心者に向けたメッセージ

投資の神様のウォーレン・バフェットさんの名言に「ポーカーをしていて誰がカモだかわからない場合は、自分がカモである」というものがあります。別に難しい理論などは必要ありませんが、投資の売り買いには必ず「なぜそれをするのか」というシンプルな理由を持っておくこと。そうすると、成功したらそれでよいし、失敗したら反省することができます。そうなると投資が「勝つか負けるか」ではなく、「勝つか学ぶか」になります。

カエル先生の一言

藤野さんも引き合いに出したバフェットの投資セオリーは、「特権的な強みを持つ会社を、暴落時に買う」こと。今は「早すぎないか」ということを意識しつつ、世界シェアトップなど大きな強みを持つ会社をじっくりと探すのも手かもしれません。