アイデアには、税金がかからない

たった1分で人生を変えちゃう、お金の名言/ 日興フロッギー編集部ウィスット ポンニミット

各地に離散して生き延びた歴史を持つユダヤ人。それゆえ、住み着いた地や旅行先など行く先々で「よそ者」として高い税金を取り立てられ、苦しんだ。ヨーロッパでは金融業に頭角を現したが、得た利益にも莫大な税金が課され、払えない時は追放などの厳しい罰を与えられたらしい。そんなユダヤ人の「税金」への重苦しいイメージを知っていると、格言「アイデアには、税金がかからない(Ideas are exempt from duty payments.)」の意味がよく理解できる。モノと違って、無形の発想には税金がかからないので、どんどん考えていいアイデアを出すべきだ。そうやって頭を使うことがやがてお金を生み、自分たちが生きていく手段にもなる。国に頼らず、頭脳を豊かにすることを重視するユダヤ人らしいこの格言は、現代の私たちにも立派に通用する内容だ。

■ユダヤ人の格言について
ユダヤ人はパレスチナの地を追われて各地に離散し、差別や迫害を受けた過酷な歴史をもつ。長い間、国家をもたない民族として生き延びる過程で、多くの格言を使って苦悩や喜びを表現し、生き抜く「知恵」を子孫に残してきた。その格言の数々は、現代に生きるわれわれにとっても、普遍性・説得性をもつものばかりだ。
■参考文献
『ユダヤ人ならこう考える! お金と人生に成功する格言』(烏賀陽正弘《うがや・まさひろ》著・PHP新書)より格言を選出。解説も烏賀陽氏の見解を参考にしている。
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