大好きなチームをナマで応援! スポーツ観戦できる優待9選

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

株主優待を実施している銘柄の中には、プロスポーツチームを経営していたり、スポンサーになっている企業が少なくありません。そして、なんと株主優待にスポーツ観戦チケットを採用している企業もあるんです! ズバリ優待の選択肢そのものであったり、複数単元を保有している株主への「おまけ」的存在のものまで、タイプはいろいろで、野球を中心に、サッカーやゴルフ、モータースポーツなどまでバラエティに富んでいます。今回は、その中から、DeNAベイスターズの公式戦チケットがもらえる「ディー・エヌ・エー」やヤクルトスワローズの公式戦に複数回入場可能な「ヤクルト本社」、オリックス・バファローズの公式戦が優待価格になる「オリックス」、ジュビロ磐田の公式戦チケットが優待品の選択肢にある「ヤマハ発動機」など、9銘柄をピックアップしました。

ココがポイント! スポーツ観戦優待銘柄の選び方

「好きなスポーツやチームの試合が見られる!!!」と飛びつくのはちょっと待って! なぜなら、銘柄によって優待内容にはかなり差があるからです。試合を割引価格で見られる銘柄もあれば、特定の日時の試合だけが株主優待の対象となる銘柄もあります。また、中にはスポーツ観戦の優待を獲得するには複数単元が必要で投資金額が100万円を超える銘柄もあります。まずは優待で利用できるスポーツ観戦の内容をよくチェックして、本当に欲しいかどうかじっくり検討しましょう。

ジュビロ磐田や人気沸騰のラグビー観戦も!【ヤマハ発動機】

■銘柄名(コード):ヤマハ発動機(東1:7272)
■権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:22万4700円(12/12終値2247円×100株)
■配当金額(会社予想):90円
■予想配当利回り:4.00%

ヤマハ発動機 」と言えば、まずはバイク。全売上高に占める二輪車事業の比率は6割を超えています。また、船外機や水上オートバイなどマリン事業にも強みを持っています。海外売上高比率が約9割と海外に強いことも特徴です。2019年12月期の会社計画は微減収かつ減益の見込みですが、配当利回りは4.01%(12/12終値で計算)と高く、配当に期待して保有することもできそうです。

優待内容は、6月は1000株以上でカレンダー、12月は株主優待ポイントを100株で1000ポイント、500株で2000ポイント、1000株以上で3000ポイントです。3年以上の継続保有で、各1000ポイントが追加されます。ポイントは地域の名産品などと交換可能ですが、1000ポイントでJリーグのジュビロ磐田の公式戦ペアチケット(フリーゾーン)も選択可能です。

ただし、試合日が指定されていて、応募人数が多ければ抽選になります。外れた場合は、ポイントは返還されて改めて別の商品に申し込めるのでご安心を! なお、サッカーに加えて、ラグビーのヤマハ発動機ジュビロ戦のペアチケットが優待品に入ることもあります。

セは巨人! パなら日本ハムの応援にGO!!【東京ドーム】

■銘柄名(コード):東京ドーム(東1:9681)
■権利月:1月
■最低投資金額:50万8000円(12/12終値1016円×500株)
■配当金額(会社予想):16円
■予想配当利回り:1.57%

東京ドームをはじめ、温浴施設の「ラクーア」や東京ドームホテル、東京ドームシティアトラクションズなどからなる、東京ドームシティ事業が中核の「 東京ドーム 」。他に、流通事業や不動産事業、また熱海後楽園ホテルの運営なども手がけています。2020年1月期は、東京ドームでの野球・イベント関連の売上好調などにより期初予想を上方修正、通期の会社計画は増収増益となっています。

株主優待がもらえるのは500株以上からです。東京ドームシティなどのさまざまな施設で使える株主優待ポイント(株主優待 得10チケット)と東京ドームの500円優待券が保有株数に応じてもらえて、500株の場合は優待ポイントが10ポイント+優待券が6枚です。

野球観戦の優待は、東京ドーム開催のプロ野球ペナントレース(読売ジャイアンツまたは北海道日本ハムファイターズの主催試合)で使える「野球株主証」ですが、2000株以上&3年以上の継続保有が条件と、ハードルはかなり高めです。たとえば、2000株で3年の継続保有なら、巨人戦の当日指定席C2枚または、日本ハム戦当日指定席1枚が計8試合分までもらえます。

大迫力のモータースポーツが目の前で!【ホンダ】

■銘柄名(コード):ホンダ(東1:7267)
■権利月:3月/6月/12月(年3回)
■最低投資金額:31万1300円(12/12終値3113円×100株)
■配当金額(会社予想):112円
■予想配当利回り:3.59%

ホンダ 」は、自動車と二輪車の大手メーカーとして国内外に知られています。株主優待も、自動車・二輪車に関わる内容です。また、耕うん機や発電機、汎用エンジンなどを扱うライフクリエーション事業にも注力しています。2020年3月期の会社計画は減収減益の見込みですが、配当については株主への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけていることもあり、4期連続の増配を予定しています。

株主優待は年3回実施されていて、いずれも100株以上の株主が対象です。3月は「鈴鹿サーキット」または「ツインリンクもてぎ」で使える優待券1枚(5名まで利用可)、12月は、抽選で自社有料イベント「Enjoy Honda」への招待。そして、6月が事務所の視察会やレース・イベントへの招待、そして自社カレンダーとなっています。

2019年の場合は、「全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦」「全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦」「オートバックススーパーGTラウンド8ファイナル」のいずれか1つに株主+同行者が入場できるというものでした。

ファイターズまたはC大阪の観戦チケットが100株で1枚【日本ハム】

■銘柄名(コード):日本ハム(東1:2282)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:45万1000円(12/12終値4510円×100株)
■配当金額(会社予想):90円
■予想配当利回り:1.99%

ウインナーの「シャウエッセン」をはじめハムやソーセージの印象が強い「 日本ハム 」ですが、実は国内の食肉業界で売上高第1位、世界でも第5位に入る食肉業界のトップ企業です。また、大豆などを代替肉にするミートレス市場への対応や細胞培養肉の基礎技術開発にも着手しています。2020年3月期の会社計画は、増収減益の見込みです。

株主優待は、100株以上で1500円相当、500株以上で5000円相当の自社グループ商品などを複数候補から1つ選択する方式です。500株保有以上の場合は長期保有優遇制度もあります。

公式IRサイトではスポーツ観戦チケットが選べるのは500株以上となっていますが、2019年3月末はファイターズ観戦チケットまたはセレッソ大阪観戦チケットが、100株以上では1名分、500株以上では2名分もらえました。また、直近9月末の優待では、100株以上、500株以上ともに各スポーツのオリジナルグッズでした(内容は保有株数や保有期間で異なります)。

観戦チケットがないときも、オリジナルグッズや、ハム・ソーセージ、加工食品と選択肢があるのはうれしいですね。

ベイスターズ公式戦チケットが100株で1枚【ディー・エヌ・エー】

■銘柄名(コード):ディー・エヌ・エー(東1:2432)
■権利月:9月
■最低投資金額:17万9500円(12/12終値1795円×100株)
■配当金額(会社予想):非公表
■予想配当利回り:――

「モバゲー」などのゲーム事業で知られる「 ディー・エヌ・エー 」。現在では、次世代タクシー配車サービスなどを手がけるオートモーティブ事業やヘルスケア事業、スポーツ事業など多様な事業を展開しています。2020年3月期の通期予想は非公表ですが、第2四半期については減収減益で着地しています。なお、配当についても現状は未定としていますが、平成19年3月より継続して配当金を出しています。

株主優待は、横浜DeNAベイスターズファンには見逃せない内容です。ベイスターズの公式戦チケットを100株以上で1枚、300株以上で2枚もらえるほか、100株以上で公式戦の人気試合(年間数試合程度)に各数十名ほど招待されます。さらに、ベイスターズのオフィシャルグッズショップ10%引き券が1枚。

1年以上の継続保有者の場合は、球団関係者が登壇する株主限定の感謝イベントにも抽選で参加可能です。また、プロバスケットボールの川崎ブレイブサンダースの観戦チケットも、100株以上で1枚、300株以上で2枚もらえるので、バスケファンにとっても注目の優待です。

西武線利用のライオンズファンなら!【西武ホールディングス】

■銘柄名(コード):西武ホールディングス(東1:9024)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:57万300円(12/12終値1901円×300株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:1.57%

西武ホールディングス 」は、東京北西部と埼玉の交通を担う「西武鉄道」や国内とハワイでホテル事業を展開する「プリンスホテル」、不動産事業の「西武プロパティーズ」などを傘下に抱える持株会社です。1979年からは西武ライオンズの運営にも携わっていて、本拠地のメットライフドームでの多数のコンサートやイベント開催は収益にも貢献しています。なお、2020年3月期の会社計画は、増収増益の見込みです。

株主優待は、保有株数に応じて枚数や内容が変わる西武鉄道の優待乗車証がメインです。優待獲得には最低300株が必要で、たとえば300株保有の場合は西武線・西武バス全線の優待乗車証(片道)が2枚。ほかに、300株以上で1000円分の施設利用優待券3枚など、自社関連サービスの各種割引券ももらえます。

スポーツ観戦の優待はというと、1000株以上で「埼玉西武ライオンズ」主催公式戦内野指定席引換券5枚、1万株以上で「メットライフドーム」公式戦ネット裏スペシャルシート応募券が1枚です。1000株では必要投資金額が200万円近くとかなり高額ですが、ふだんから西武線を使う人であれば少しずつ買い増していって野球観戦チケットを狙うのもアリかもしれません。

3月は飲み物、9月はスワローズ戦の2本立て【ヤクルト本社】

■銘柄名(コード):ヤクルト本社(東1:2267)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:62万3000円(12/12終値6230円×100株)
■配当金額(会社予想):46円
■予想配当利回り:0.73%

おなじみの乳酸菌飲料「ヤクルト」を開発し、国内はもちろん海外40の国や地域でも広く販売している「 ヤクルト本社 」。ヤクルトレディによる独自の宅配の仕組みにも特徴があります。また、研究開発力を活かして化粧品事業や医薬品事業なども展開しています。2020年3月期通期の会社予想は増収増益で、株主還元を強化するとして2円の増配も予定しています。

株主優待は3月と9月の年2回で、3月は100株以上で飲食品の詰め合わせです(100株以上と1000株以上で内容が異なります)。3年以上の継続保有では、自社の基礎化粧品も追加されます。

野球観戦が楽しめる優待は9月で、神宮球場の「東京ヤクルトスワローズ」公式戦の入場券と引き換え可能な申し込み用ID・パスワードがもらえます。2019年9月末分から優待での野球観戦方法が若干変更になる予定ですが、これまでの場合、100株以上で年間のべ4試合、1000株以上なら年間のべ24試合まで観戦できました。優待の変更により、外野自由席だけでなく特定試合を除く全席指定試合も対象になるようで、スワローズファンとしてはうれしい限りですね。

優待価格でオリックス戦を何度でも♪【オリックス】

■銘柄名(コード):オリックス(東1:8591)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:18万1950円(12/12終値1819.5円×100株)
■配当金額(会社予想):76円
■予想配当利回り:4.17%

リース事業からスタートして、現在は法人向け金融やメンテナンスリース、不動産、事業投資など6つの分野で多角的な金融サービス事業を提供している「 オリックス 」。1988年からはプロ野球の球団経営も行っています。同社は、通期の会社計画は最終利益のみを公表していて、2020年3月期については減益を見込んでいます。なお、予想配当利回りは4.17%(12/12終値で計算)で、株主優待に加えて配当面での魅力も高い銘柄と言えます。

優待内容は、100株以上で各地の美味・美食などを集めたカタログギフト「ふるさと優待」(3月のみ)と、自社グループのさまざまなサービスを割引料金で利用できる株主カード(3月、9月)です。

この株主カードの提示で、「京セラドーム大阪」と「ほっともっとフィールド神戸」のオリックス・バファローズ公式戦ホームゲームの当日券が何度でも優待価格に。また「ふるさと優待」で「オリックス株主野球観戦利用券」を選べば、1000円分の野球観戦利用券が5枚、3年以上の継続保有者なら10枚もらえて、株主カードとダブルで使えば、さらにお得な価格でオリックスの公式戦を楽しめます。

希望者へJAPANゴルフツアー開幕戦チケットを進呈【東建コーポレーション】

■銘柄名(コード):東建コーポレーション(東1:1766)
■権利月:4月
■最低投資金額:72万9000円(12/12終値7290円×100株)
■配当金額(会社予想):220円
■予想配当利回り:3.01%

建設事業と不動産賃貸事業などを展開する「 東建コーポレーション 」。特に、賃貸マンションや賃貸アパート、貸店舗など、土地所有者を対象としたリース建築事業に強みを持ちます。2020年4月期は、不動産賃貸事業の増収が見込まれる一方、利益率の低い物件の割合が増えることから、会社計画は増収減益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上、1000株以上、2000株以上で内容が変わります。100株保有の場合は、三重県と岐阜県の2ヵ所のゴルフ場で使える5000円の割引券4枚、またはネット通販のハートマークショップで利用可能な4000円の割引券がもらえます。

肝心の「スポーツ観戦優待」は、JAPANゴルフツアー開幕戦となる「東建ホームメイトカップ」のプロアマ大会、予選ラウンド及び決勝ラウンド共通券2枚です。100株以上の保有でもらえますが、希望者のみなのでご注意を。なお、開催地は例年三重県の「東建多度カントリークラブ」です。優待獲得の最低投資金額は70万円超とかなり高めなので、キンカブを利用して少しずつ買い進めるのもよいかもしれませんね。

スポーツ観戦チケットがもらえる銘柄の中に、ご贔屓にしているチーム名は見つかりましたか。まだ投資を始めたことがない方も、これを機に無理のない範囲で優待投資を始めてみてはいかがでしょうか。

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優待の内容は2019年12月12日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。