世の中にあふれる「お金」にまつわる本。さて、読むべきはどれか――。お金賢者になるために読んでおきたい書籍を、スキマ時間にサクっとチェックしましょう! 読むべきポイントをズバリ押さえた「1分書評」。第1回は、誰もが知りたい「1億円貯めたお金賢者の共通点」に迫る一冊です。
億万長者は「不可」の評価もあきらめない?
「億万長者とはヨットでセーリングしたり、ロッキー山脈でスキーをするような人たちである」――もし、あなたがそんなふうにイメージしているのならこの本をおすすめします。別世界の住人のようでいて、実はそうでもないお金持ちの実態が見えてくるはず。
本書は言ってみれば「富裕層のレポート決定版」。億万長者のお金の使い方からビジネス哲学、成績や配偶者の選び方(非常に大事!)まで事細かに踏み込んでいきます。
ヨットでセーリング? いえいえ、派手な生活を好む億万長者は実に少数派。多くは、買い物リストを持ってショッピングセンターに行き、金融専門誌を図書館で借り、4人に1人は24ドルでヘアカットをしています。
「金持ち=ケチ」の構図が浮かぶかもしれませんが、それもちょっと違う。億万長者のお金の使い方は「自分の時間や能力を何に費やすか」と対になっています。
例えば、億万長者は「自分でやった方が安く済む」といった理由ではDIYをしない。その間に仕事に力を注ぎ、家の塗装はプロに任せた方が結局はおトクであることを知っているからですね。
また、「億万長者=圧倒的にあきらめない人たち」でもあります。
かつて大学教授だった著者は、ある生徒のひどすぎる答案に「F(不可)ではなくFの三乗だ」と突っ返したことがありました。が、この生徒、著者の家まで押しかけて評価の変更を直訴しにやってきました! そんなことをしたのは1万人いる教え子の中でもただ一人だったとか。
「先生は大事なことをお忘れです。一番頭がよくなくても、勇気があって粘り強い人間なら最後には勝てるんです」
その通りになったと、著者は言います。果たしてその生徒は大成功を収めました。
気分のアガるエピソードも多いこの本は、あなたが億万長者になった後も使えます。「息子から住宅資金の援助を頼まれたら?」−−なんてアドバイスまで載っています。答えですか? もちろん「ノー」。詳細は本書にて!