世界最後のフロンティア市場、アフリカ関連に注目

データから見つかる! 困ったときの投資アイデア/ 日興フロッギー編集部岡田 丈

今日から8月30日(金)まで、横浜で第7回アフリカ開発会議(TICAD)が開催されます。これから経済の急成長が見込まれることから「世界最後のフロンティア市場」と呼ばれるアフリカ。日本企業の中には先んじて進出している企業があり、中長期的なテーマとしてアフリカ関連に注目が集まるかもしれません。

消費マーケットとして有望なアフリカ

アフリカの人口は今世紀末に向けて右肩上がりで増加することが見込まれており、2050年代で頭打ちとなるアジアの次に注目されているマーケットです。

ナイジェリアは約1億9000 万人、コンゴ民主共和国は約9500万人の人口を有する(2018年時点IMF予想)など、労働力の安い生産国としてだけでなく、将来の消費マーケットとしても有望とみられています。また、1人当たりGDPでナイジェリアやケニアなどが現時点では「インド以下」ですが、2024年にはインドに匹敵するほど急成長することが見込まれています。所得が増すことによって広がる中間所得層の消費力にも期待が高まっています。

アフリカビジネスに取り組む日本企業

アフリカ関連の日本株はさほど多くはないものの、一定の存在感を示している企業もあります。 住友化学が開発した蚊帳は、2001年に世界保健機関(WHO)から世界で初めて長期残効型蚊帳としての効果が認められ、マラリア撲滅などのために使用が推奨されています。また、ヤマハ発動機は 1960年代にアフリカへ進出し、船外機などを手掛けています。現在では、特約店とのパ ートナーシップによりアフリカ52ヵ国で事業を展開するなど、アフリカマーケットに入り込んでいます。

豊田通商は南アフリカにおける自動車生産支援事業や、ケニアの自動車販売金融事業、中古車販売などのほか、2011年にはケニア最大規模を誇る地熱発電プロジェクトを受注しました。ほかにも仏CFAO社の買収により、アフリカ54ヵ国中53ヵ国にてビジネスネットワークを展開しています。米国発の通商問題とはほぼ無縁のアフリカ。長期的な投資スタンスで検討してみてはいかがでしょうか。

サカタのタネ
味の素
住友化学
関西ペイント
ヤマハ発動機
豊田通商

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