金銭は独立の基本なり、これを卑しむべからず。

たった1分で人生を変えちゃう、お金の名言/ 日興フロッギー編集部ウィスット ポンニミット

明治を代表する思想家・福沢諭吉。江戸時代に欧米を視察し、近代文明を目の当たりにした諭吉は、有名な『学問のすすめ』で国家と人の「自由独立」の大切さを説く。他人の言いなりにならないためには、学問を通して自分なりの考えを深めなくてはいけない。そんな思想を人々に広めるために、諭吉は明治政府からの要職を断り、社会的な地位よりも私塾での教育を自らの使命とした。そんな諭吉のお金観を示す名言として興味深いのが、こちら。お金儲けを「卑しいもの」という日本人はきっと昔から多かったんだろう。諭吉はそれを真っ向から否定し、「自分でお金を稼ぐことが、独立して生きる基本。すごく大事なことじゃないか」と言い切った。2024年に1万円札の「顔」は交代するけど、この思想は長く受け継がれてほしいね。

■福沢諭吉(思想家、教育者)
1834〜1901年。豊前中津藩藩士の下級武士の子として生まれる。大坂の適塾で学び、幕府の遣米使節に同行して咸臨丸で渡米。漢学や蘭学、さらに独学で英学を修めて外国奉行翻訳方となる。維新後は政府からの官職の要請を断り、蘭学塾(のち英学塾に転向)を「慶應義塾(のちの慶應義塾大学)」と改名。生涯、民間での教育と啓蒙活動に専念した。著作に『西洋事情』『学問のすすめ』『文明論之概略』など。
名言の選出協力:石原壮一郎『大人養成講座番外編 お金を極める100の名言』
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