個人投資家に大人気! 使い勝手バツグンな【QUOカード】優待10選

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

「もらって嬉しい株主優待。知っておくべき基本のキ」を読む
株主優待で人気の高い優待品の一つが「QUOカード」です。主要コンビニをはじめ、一部のファミレスやドラッグストア、カフェ、書店など、さまざまなところで使える全国共通のプリペイドカードで、誰にとっても使いやすいのが魅力。

株主優待の新設銘柄を中心に、QUOカードを優待品とする企業は年々増えています。そこで、数多くあるQUOカードを優待品とする銘柄の中から、定番人気の「タマホーム」や「ルネサスイーストン」、配当利回りでも注目したい「ムゲンエステート」や「ファーストコーポレーション」、長期保有でQUOカードの金額が3倍にアップする「明光ネットワークジャパン」など、10銘柄をご紹介します!

ポイントは3つ! QUOカード優待銘柄の選び方

個人投資家にとってQUOカードの株主優待がうれしいのは、なんと言っても使えるお店が多いこと。主要コンビニをはじめ、ドラッグストアやファミレス、そして書店など、全国約5万7000店舗で1円単位で利用できます。有効期限がないので、複数のQUOカードを獲得してもムダになることもありません。

さて、使い勝手のよいQUOカードの優待ですが、銘柄選びがとても大切です。
まず、QUOカード優待の銘柄選びで重要な3つのポイントを解説します。

【1】業績を確認して、赤字予想の企業は避ける

これは、優待の改悪や廃止のリスクを避けるためです。もちろん、どんな優待銘柄でも、買う前の業績確認は大切。ただ、自社の商品やサービスの宣伝という側面がある自社商品や株主優待券に比べ、QUOカード優待は業績悪化が改悪・廃止につながる可能性が高くなる傾向があるので、より慎重に業績を見ておく必要があります。

【2】QUOカード優待の実績のある銘柄が安心

新規で株主優待制度を始める企業にとっても、人気のあるQUOカード。しかし、残念なことに1〜2回優待を実施しただけで、優待品を改悪・廃止する企業も存在します。QUOカード優待を安定的に獲得したいならば、優待実績歴が複数回ある銘柄が安心です。

【3】QUOカード優待+配当をダブルでもらえる銘柄を!

「QUOカードの優待は実施しているけれど配当はゼロ」という銘柄がダメなわけではありません。ただ、どんなに気を付けていても株主優待は急に改悪・廃止になる可能性があるので、配当をもらえる銘柄を選んでおくと良いでしょう。ただし、業績悪化などの理由で、減配となるリスクがあることもお忘れなく。

では、具体的にはどんな銘柄があるのか。
ここからは、3つのポイントに合致して、かつ投資金額15万円以内(2019年6月13日時点)の10銘柄をご紹介します。

マリノスファンなら見逃せない!【ムゲンエステート】

■銘柄名(コード):ムゲンエステート(東1:3299)
■権利月:6月
■最低投資金額:5万7500円(6/13終値575円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:5.22%

ムゲンエステート 」は、中古不動産を買い取ってリフォームなどを施した上で再販する事業を展開しています。QUOカードがもらえる株主優待を導入したのは2016年で、今期が4回目の実施です。

100株以上でもらえる1000円分のオリジナルQUOカードは、同社がオフィシャル・パートナーとして応援しているJリーグ「横浜F・マリノス」のデザイン。これまでの3回は毎回異なるデザインで、マリノスファンなら見逃せません!

2019年12月期の会社計画は、事業計画を見直したことなどから増収2ケタ減益を見込んでいます。予想配当利回りが5%を超えている(6/13終値で計算)点も要チェックです。

ホテルやレストランの割引も!【ツカダ・グローバルホールディング】

■銘柄名(コード):ツカダ・グローバルホールディング(東1:2418)
■権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:6万800円(6/13終値608円×100株)
■配当金額(会社予想):10円
■予想配当利回り:1.64%

ゲストハウスやチャペルでのウエディングを企画・運営する「ベストブライダル」など、複数の企業を傘下に抱える「 ツカダ・グローバルホールディング 」。QUOカードの優待は2012年から実施しています。

現在は100株以上で500円分、200株以上で1000円分のQUOカードがもらえます。さらに、100株以上で「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」や「ストリングスホテル 名古屋」などの宿泊やレストランでの飲食が割引料金になるお得な株主優待券も1枚もらえます。

利用できるホテル・レストランは関東圏と名古屋のごく一部ですが、QUOカードと優待券をダブルで獲得できるのはうれしいですね。なお、2019年12月期の会社計画は、増収増益の見込みです。

7月分の優待金額を増額!【シーアールイー】

■銘柄名(コード):シーアールイー(東1:3458)
■権利月:1月/7月(年2回)
■最低投資金額:9万9900円(6/13終値999円×100株)
■配当金額(会社予想):21円
■予想配当利回り:2.10%

シーアールイー 」は物流系に特化した不動産会社で、倉庫など物流施設の開発や賃貸管理などの業務を手がけています。2017年から1月と7月の年2回、QUOカードの優待を実施していますが、昨年12月には7月分について「+500円分」の優待拡充を発表。

100株以上で、1月は500円分、7月は1000円分のQUOカードがもらえるようになりました。株主優待に積極的な姿勢は、優待ファンにとっては安心材料の一つと言えるでしょう。

今期の会社計画は、残念ながら減収減益の見込みですが、配当については前期比1円の増配(株式分割考慮後)の予定です。

3年保有でQUOカードが2000円分アップ!【明光ネットワークジャパン】

■銘柄名(コード):明光ネットワークジャパン(東1:4668)
■権利月:8月
■最低投資金額:9万6900円(6/13終値969円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:3.10%

個別指導塾の草分けとして知られる「明光義塾」をはじめ、「早稲田アカデミー個別進学館」や「東京医進学院」などの進学塾を手がける「 明光ネットワークジャパン 」。

100株以上で1000円分、500株以上で2000円分、1000株以上で3000円分のQUOカードがもらえます。また、長期保有優遇制度もあり、3年間の継続保有で優待金額が区分ごとにそれぞれ2000円分アップします。

たとえば、100株保有なら3年間持ち続けると3000円分になって、かなり使いでがありそうです。

前期まで20期連続で増配していましたが、2019年8月期は減配の予定です。ただし、通期の会社計画は増収2ケタ増益の見込みで、第2四半期の利益は期初予想を大幅に上回るなど足元の業績は堅調です。

QUOカード以外にも優待の選択肢が豊富!【TOKAIホールディングス】

■銘柄名(コード):TOKAIホールディングス(東1:3167)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:9万100円(6/13終値901円×100株)
■配当金額(会社予想):28円
■予想配当利回り:3.11%

「TOKAI」や「東海ガス」、「TOKAIケーブルネットワーク」など、傘下に多数の企業を抱える「 TOKAIホールディングス 」。株主優待として、QUOカード以外にもさまざまな選択肢があるのが特徴です。

QUOカードを選んだ場合は、100株以上で500円分、300株以上で1500円分、5000株以上で2500円分が贈呈されます。
他の選択肢としては、自社グループ飲料水、自社グループレストラン食事券、TLCポイント(1ポイント=1円)、格安スマホサービスLIBMOの割引サービスがあります。

さらに、100株以上で自社グループ結婚式場での婚礼10%割引券と自社グループレストランの20%割引券も付いてきます。2020年3月期の会社計画は2期連続の最高益更新を目指していて、足元の業績が好調なのも注目ポイントです。

シンプルなデザインのQUOカード【ファーストコーポレーション】

■銘柄名(コード):ファーストコーポレーション(東1:1430)
■権利月:11月
■最低投資金額:7万6400円(6/13終値764円×100株)
■配当金額(会社予想):38円
■予想配当利回り:4.97%

ファーストコーポレーション 」は、首都圏の一都三県の分譲マンション建設に特化した総合建設会社です。設立は2011年で、株主優待制度は2016年11月から導入。過去3回の実績があります。

もらえるQUOカードは100株以上で1000円分、1万株以上で2000円分です。100株の次の区分は1万株と資金的なハードルがかなり上がるので、優待目的なら100株で十分でしょう。
ちなみに、過去3回のQUOカードは、双葉が1本だけ生えている写真に、社名やキャッチフレーズが書かれたシンプルなデザインでした。

2019年5月期の会社計画は、工事売上のマイナスが響いたことから増収ながらも2ケタ減益の見込みですが、第3四半期の決算説明資料には「来期はコンスタントな編成により、増収増益を目指す」と明記しています。

QUOカードのデザインも楽しみ!【タマホーム】

■銘柄名(コード):タマホーム(東1:1419)
■権利月:5月/11月(年2回)
■最低投資金額:10万5300円(6/13終値1053円×100株)
■配当金額(会社予想):51円
■予想配当利回り:4.84%

タマホーム 」は、木造住宅の注文住宅を手がける住宅会社。中間業者を挟まず、コストを抑えた付加価値の高い住宅づくりを目指しています。

QUOカードの人気優待銘柄の一つとして知られていますが、前回2019年5月期から株主優待の内容を変更。現在は、100株以上で500円分のQUOカードがもらえて、3年以上継続保有した場合はQUOカードの額面が1000円分にアップします。

2019年5月期のQUOカードのデザインは、同社のCMに出演している水樹奈々さんに決定したとリリースが発表されています。次回11月はどんなデザインになるのか楽しみですね。
なお、2019年5月期の会社計画は2ケタの増収増益を見込みで、増配も予定しています。

10年ぶりに株主優待を再開!【アサックス】

■銘柄名(コード):アサックス(東1:8772)
■権利月:3月
■最低投資金額:5万5400円(6/13終値554円×100株)
■配当金額(会社予想):15円
■予想配当利回り:2.71%

アサックス 」は不動産を担保に低金利で資金を貸し付ける、不動産担保ローン専業の会社です。100株以上で2000円分のQUOカードがもらえます。

実は、10年前に株主優待を休止していましたが、2019年3月期から再開しています。2020年3月期の会社計画は減収減益の見込みですが、一度休んだ優待制度を改めてスタートしたわけですから、株主優待については再度の休止リスクは比較的低いのではないでしょうか。

投資金額5万円台(6/13終値時点)で2000円分のQUOカードがもらえるのも魅力的です。

配当利回りでも注目したい!【学究社】

■銘柄名(コード):学究社(東1:9769)
■権利月:3月
■最低投資金額:12万9300円(6/13終値1293円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:4.64%

東京都西部を中心に、「ena」ブランドの進学塾や個別指導塾などを展開する「 学究社 」。特に、都立中高一貫校受験に強みがあり、2019年は中高一貫のすべての都立中学合格者数(区立九段中等を含む)で1位を獲得しています。

株主優待制度は2016年に導入していて、100株以上で一律1000円分のQUOカードがもらえます。前期は校舎の運営費用やテレビCMの費用が増加したことなどから増収減益となりましたが、2020年3月期の会社計画は増収増益を見込んでいます。

予想配当利回りが4.64%(6/13終値で計算)と高く、配当利回りでも注目できる銘柄です。

10年の優待実績あり!【ルネサスイーストン】

■銘柄名(コード):ルネサスイーストン(東1:9995)
■権利月:3月
■最低投資金額:4万5800円(6/13終値458円×100株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:2.62%

半導体や電子部品など、成長を続けるエレクトロニクス分野の商品を扱う専門技術商社の「 ルネサスイーストン 」。

株主優待でもらえるQUOカードは、100株以上で1000円分、1000株以上で2000円分。また、1000株以上の場合のみですが、長期保有優遇制度もあり、1000株以上を3年以上継続保有した場合にはもらえるQUOカードの金額が3000円分にアップします。

株主優待制度は2011年に導入していて、すでに10年の実績があります。なお、2020年3月期の会社計画は最終減益ではありますが、増収営業増益の見込みです。

QUOカードがもらえる株主優待には投資金額のハードルが低いものも多く、優待投資ビギナーでも手を出しやすいのではないでしょうか。これまで優待投資は未経験という方も、QUOカード優待をねらって、投資デビューを考えてみては?

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優待の内容は2019年6月13日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。