4月は食べて・旅して・ショッピング! 気分がアガる優待10選

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

4月は1年で株主優待が最も少ない月で、その数は全部で28銘柄です。と言っても残念がる必要は、まったくありません! 外食やショッピングにうれしい株主優待券の銘柄が充実しているほか、人気の自社商品がもらえる銘柄も複数あります。今回は、その中から回転寿司チェーン「くら寿司」の優待券がもらえる「くらコーポレーション」、旅行好きにおすすめの「エイチ・アイ・エス」、人気の美容家電やコスメが選べる「ヤーマン」、さらに今回から4月の優待銘柄になった高級和食の「梅の花」など、見逃せない10銘柄をご紹介します。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は4月23日(火)です。
※FROGGYを使って優待をもらう場合には、保有する株式が4月18日(木)までに単元株数以上になるよう購入してください。

「もらって嬉しい株主優待。知っておくべき基本のキ」を読む

旅に出かける理由ができます【エイチ・アイ・エス】

■銘柄名(コード):エイチ・アイ・エス(東1:9603)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:40万700円(3/29終値:4070円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:0.73%

大手旅行代理店として知られている「 エイチ・アイ・エス 」。収益の中核は旅行事業ですが、テーマパークのハウステンボス事業やホテル事業にも力を入れています。特にホテル事業については、従業員をロボットにした「変なホテル」を積極的に展開していて、2019年も複数開業する予定です。今期の会社予想は最終利益こそわずかに減益ですが、増収営業増益の見込みで、1円の増配も予定しています。

旅行にうれしい優待内容は、1枚1000円分の「H.I.S.株主優待券」を100株以上で2枚、500株以上で4枚、1000株以上で6枚。利用限度があり、一度の旅行商品では税込1万2000円以上で1人1枚、2万4000円以上で1人2枚まで利用できます。店頭のほか、自社のウェブサイトでも利用OK。また、100株以上で一律、各500円分の長崎のハウステンボス入場割引券と愛知県蒲郡市のラグーナテンボス入場割引券ももらえます。入場割引は1枚で5名まで可能なので、たとえば家族や友人5人で行けば合計2500円分も安くなりますよ。

メガネをお得に買い替えたいなら!【ビジョナリーホールディングス】

■銘柄名(コード):ビジョナリーホールディングス(JQ:9263)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:7600円(3/29終値:76円×100株)
■配当金額(会社予想):ー
■予想配当利回り:ー

大手メガネ小売りチェーンの「メガネスーパー」をはじめ、「メガネハウス」や「関西アイケアプラットフォーム」など7社を傘下に持つ、持株会社の「 ビジョナリーホールディングス 」。グループ全体では389店舗を展開しています(2019年1月末現在)。また、昨年から医療現場や製造現場での使用を想定したメガネ型ウェアラブル端末「b.g.」の開発も進めていて、4月以降に量産・販売の予定です。2019年4月期の会社予想は、最終利益こそ減益予想ですが、小売り事業の好調などにより2ケタの増収営業増益を見込んでいます。

優待の内容は、①株主特別優待券と②メガネレンズ仕立て券(税抜き1万円相当)の2本立て。①の優待券は、100株以上で1枚、500株以上で2枚もらえて、自社グループ店舗で税抜5000円以上の買い物が30%割引に(公式通販サイトは20%割引)。長期保有特典もあり、300株以上+3年以上の継続保有なら優待券が2枚になり、500株以上+5年以上では割引率が40%にアップします。一方、②のメガネレンズ仕立券は100株以上で一律2枚。1回につき1枚の利用が基本ですが、3万円超のメガネレンズなら2枚まとめての利用が可能です。さらに、①+②の併用もOK。投資金額は1万円以下と買いやすい水準で、メガネの買い替えを考えているなら一度検討してみたい優待銘柄です。

ステーキも食べられる優待券8000円分【テンポスホールディングス】

■銘柄名(コード):テンポスホールディングス(JQ:2751)
■権利月:4月
■最低投資金額:23万9800円(3/29終値:2398円×100株)
■配当金額(会社予想):9円
■予想配当利回り:0.37%

テンポスホールディングス 」は、中古を含む業務用厨房機器などの販売や飲食店の開業支援を行う「テンポスバスターズ」をはじめ、ネット通販や情報サービスを展開する「テンポスドットコム」やステーキレストランの「あさくま」などを傘下に抱える持株会社です。主力の「テンポスバスターズ」では、現在、飲食店新規開業後の「5年生存率」を引き上げるための支援事業「ドクターテンポス事業」に力を入れています。2019年4月期の会社予想は増収増益の見込みです。

優待内容は、100株以上で1000円分×8枚、合計8000円分の株主優待券です。どこで使えるのかというと、子会社の「あさくま」が運営する「ステーキのあさくま」や「オランダ坂珈琲邸」など。さらに、北海道から沖縄まで全国各地の「協力企業」の飲食店でも利用可能です。なお、「あさくま」運営店舗の場合、優待券の一度の利用枚数に制限はありませんが、「協力企業」の飲食店ではサービス内容が異なる場合があります。利用店舗と利用条件は、企業の株主優待のページに記載されているので、近所に使える店があるかどうかまずは確認してみましょう。

高級和食店を20%OFFで堪能できる【梅の花】

■銘柄名(コード):梅の花(東2:7604)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:27万円(3/29終値:2700円×100株)
■配当金額(会社予想):5円
■予想配当利回り:0.18%

社名と同じ名前の高級和食店「梅の花」やカニ料理専門店の「かにしげ」などの外食事業、「古市庵」に代表されるテイクアウト事業などを手がける「 梅の花 」。外食店やテイクアウト店を合わせて291店舗を展開しています(2018年12月末時点)。年末の繁忙期に全従業員が営業や製造などに集中できるようにと、決算時期を従来の9月から4月に変更し、それに伴い株主優待の時期も今回から4月と10月に変更となりました。なお、19年4月期は7ヵ月の変則決算のため、前年度実績に対する増減率は提示されていません。

優待内容は、100株以上でカードタイプの株主優待証を1枚。提示すれば、外食店での飲食や商品購入、通信販売などが何度でも20%引になります。たとえば、「梅の花」のディナーは安いコースでも3000円以上はするので、20%引ならお得度を実感できるのでは? さらに、200株以上の保有で6000円分、400株以上で1万2000円分、600株以上で1万8000円分の株主優待券ももらえます。こちらは、外食店や通信販売などのほか、株主優待証が適用されないテイクアウト専門店での利用も可能です。

「キレイになりたい!」を後押ししてくれる【ヤーマン】

■銘柄名(コード):ヤーマン(東1:6630)
■権利月:4月
■最低投資金額:11万4000円(3/29終値:1140円×100株)
■配当金額(会社予想):3.6円
■予想配当利回り:0.31%

ウェアラブル美顔器「メディリフト」などの美容家電や、ミネラルと天然由来成分中心で作られた化粧品「オンリーミネラル」シリーズなどを手がける「 ヤーマン 」。昨年には設立40周年を迎えました。自社商品がもらえる優待は人気があります。3月14日に今期の株主優待の内容を発表しましたが、昨年とは大きく変わっているので注意が必要です。2019年4月期の会社予想は2ケタの増収増益を見込んでいて、業績はここ数年右肩上がりで推移しています。国内に加えて、海外でも中国、韓国向けの販売が好調です。

さて、今回からの優待内容は、100株以上では5000円相当、500株以上は1万4000円相当の自社商品です。これまでは優待品はあらかじめ決められたものでしたが、今回からはカタログに記載された3~4点の自社商品セットの中から、好きなものを選べるのがメリット。また、新たに長期保有優遇制度も導入され、2年以上の継続保有で100株以上では1万円相当、500株以上なら2万円相当に優待金額がアップします。ただし、2年続けて株主優待の内容を大きく変更しているため、長期保有については慎重に検討したほうがよさそうです。

「こども商品券」それとも「ビットコイン」?【スリープログループ】

■銘柄名(コード):スリープログループ(東2:2375)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:8万8700円(3/29終値:887円×100株)
■配当金額(会社予想):10円
■予想配当利回り:1.12%

スリープログループ 」は、企業のIT導入・活用支援やシステム開発、コールセンターなどさまざまな業務を請け負う企業です。また、子会社を通じて、レンタルオフィスやシェアオフィスなどのコワーキングスペース事業にも注力しています。「働き方改革」の追い風もあり、多様な働き方支援につながる同社の事業は好調で、2018年10月期は2ケタの増収増益を実現、今期の会社予想も増収増益の見込みです。また、2円の増配も予定しています。

前回(昨年10月)から導入された株主優待は、100株以上で1000円分の「こども商品券」、1000円相当分のビットコイン(仮想通貨)、1000円分の公益財団法人への寄付の3種類から1つを選ぶ方式。「こども商品券」は、全国のデパートや玩具店などで幅広く使えるのがメリット。レジャー施設やタクシーなどにも使えるので、子供がいない人でも活用できます。一方、ビットコインは権利確定日の価格で1000円相当分がもらえますが、前回は権利確定日から実際に配布されるまでに大きく値を下げてしまいました。とは言え、「買うのはコワイけど仮想通貨を試してみたい」という人にとっては、注目の優待と言えるかもしれません。

ティータイムを彩る優雅な「特撰菓子」【アイ・ケイ・ケイ】

■銘柄名(コード):アイ・ケイ・ケイ(東1:2198)
■権利月:4月
■最低投資金額:7万7200円(3/29終値:772円×100株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:1.55%

九州を中心に北陸や東北など、15都市17店舗でゲストハウス型ウェディング施設を展開する「 アイ・ケイ・ケイ 」(2019年1月末時点)。今年7月には、兵庫県神戸市にも新規出店の予定です。成長余地の大きい地方都市中心の出店政策に特徴があります。また、海外ではインドネシアでも事業を展開していて、こちらは2019年10月期には黒字化を見込んでいます。2019年10月期の会社予想では売上高は横ばいですが、前述の新規店舗の費用などにより減益予想となっています。

株主優待は、100株以上で1500円相当、1000株以上で3000円相当、5000株以上で5000円相当の自社の「特選菓子」です。ちなみに、昨年の100株保有時の特撰菓子の内容は、紅白バウムクーヘンとまんじゅうなど全5品の詰め合わせでした。内容は毎年変わるので、楽しみに待ちましょう! 他に、100株以上で一律3枚のレストランの食事代金優待券ももらえます。利用できる店舗は、東京、大阪、愛知、広島など8つのレストランで、店名や割引率などは同社のIRページで確認できます。

寿司にラーメン。新作バーガーも気になる!【くらコーポレーション】

■銘柄名(コード):くらコーポレーション(東1:2695)
■権利月:4月
■最低投資金額:50万7000円(3/29終値:5070円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:0.59%

1995年創業の回転寿司チェーン「 くらコーポレーション 」。食材に、化学調味料や人工保存料などを一切使わないなど、安心への強いこだわりにも特徴があります。2019年1月末現在、米国と台湾を含む国内外の全店舗数は462店。今後のグローバル展開を見据えて、今年5月1日(水)には「寿司」が入った社名「くら寿司」への変更を予定しています。3月5日に発表された2019年10月期第1四半期決算では2ケタの減益となりましたが、通期の会社予想は増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で2500円分、200株以上で5000円分、500株以上で1万円分の株主優待券です。国内のくら寿司全店で利用できます。また、200株以上に限られますが、優待券の代わりに優待品を選ぶことも可能です。ところで、くら寿司と言えば、寿司だけでなくラーメンやカレー、デザートなど豊富なメニューが人気ですが、さらに3月からは「くらバーガー」も新登場しています。お寿司好きはもちろん、誰が行っても楽しめそうですね。

国内最大級の品揃えから、スマホグッズを選べる!【Hamee】

■銘柄名(コード):Hamee(東1:3134)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:8万2200円(3/29終値:822円×100株)
■配当金額(会社予想):6.5円
■予想配当利回り:0.79%

Hamee 」は、モバイルアクセサリーや雑貨のネット通販と、ネット通販向けのサポート事業やシステム開発を手がける企業です。ちなみに、社名は「ハミィ」と読みます。2019年4月期の当初の会社予想は増収増益でしたが、新型iPhoneシリーズのスマホグッズの販売不振や、メッセージロボット「Hamic BEAR」の研究開発費の増加などが影響して、通期の業績予想を下方修正。一転して、増収ながら2ケタの減益見込みとなりました。ただ、利回り自体は高い水準ではないものの、配当を開始した2016年4月期以降、3期連続で増配していることは株主にはありがたいポイントと言えます。

優待内容は、100株以上で公式通販サイトの「Hamee本店」で使える1500円分の買物クーポン、もしくはネット通販事業者向けの一元管理システム「ネクストエンジン」で利用できる1500円分の割引クーポンです。「Hamee本店」はケースや充電器、ストラップ、イヤホンなど、モバイルアクセサリーに特化した通販サイトで、その品揃えは国内最大級とのこと。欲しい商品がいろいろ見つかりそうですね。

みんなで食べたい、お菓子詰め合わせ【正栄食品工業】

■銘柄名(コード):正栄食品工業(東1:8079)
■権利月:4月、10月
■最低投資金額:31万5000円(3/29終値:3150円×100株)
■配当金額(会社予想):46円
■予想配当利回り:1.46%

正栄食品工業 」は食品・食材の専門商社です。世界各国から輸入した乳製品や製菓材料、乾燥果実、ナッツ類などを自社工場で生産加工し、製菓・製パン業などの企業に販売しているほか、菓子類やナッツ類などの小売り向け商品の製造・販売も手掛けています。2019年10月期第1四半期は、ドライフルーツやナッツ類の輸入原価が上昇した影響などにより、前年同期比で2ケタの減益となりました。通期の会社予想は、増収ながらわずかに減益を見込んでいます。

優待内容は、100株以上で自社商品の詰め合わせです。内容は毎回少しずつ変わりますが、前回(2018年10月)は複数のナッツ類のほか、ビスケットにチョコレート、マロングラッセ、サラダにちょい足しして楽しむ「ちょい足し デリサラダ」など全16品がもらえました。優待品の金額は公表されていませんが、品数が豊富で満足度はかなり高いと言えそうです。さらに、500株以上で1枚、1000株以上で2枚、3000株以上で3枚、5000株以上で5枚、通販カタログに掲載された商品の50%割引券ももらえます。

いかがでしたか? 外食や買い物がお得になる優待券、魅力的な自社商品が揃った4月の株主優待。優待投資未経験の方も、気になる銘柄が見つかったら、この機会に優待投資デビューを検討してみては? なお、4月末から10連休がスタートするため、権利付最終売買日は4月23日(火)と、いつもより少し早めです。間違えないようによく確認してくださいね。

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優待の内容は2019年3月29日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。